昨日に引き続き、#あなたの筒井康隆はどこから でつぶやかれた全3437件のツイートの集計結果、4位から10位を発表します。1位から3位はこちらをご覧ください。
ではさっそく。
4位 笑うな 215人
ショートショート集『笑うな』、あるいは「笑うな」単体の方もいたと思いますが、判別不能なのですべてこちらに集計しました。34個のショートショートが入った本で、表題作以外にも「傷ついたのは誰の心」「客」「駝鳥」「トーチカ」「座敷ぼっこ」などなど、書きだすときりがないほど、タイトルを見ただけで思い出す話がたくさん入ってます。最初に読んだとき「会いたい」が、よくわからないのに、わからないからこそなのか強く印象に残りました。
5位 農協月へ行く 152人
次は短篇集がランクイン。「農協月へ行く」「日本以外全部沈没」「経理課長の放送」「信仰性遅感症」「自殺悲願」「ホルモン」「村井長庵」。あ、全部書いてしまった。1970年代前半の作品ですが、今でもいろんなところで引用されたり引き合いに出されたりしています。村井長庵は筒井作品の中でもかなりの悪人ですよね。
6位 パプリカ 140人
ここで筒井作品三大ヒロインの一人(いま勝手に決めました)、パプリカが入りました。夢と現実、人の心理を扱っていますが、エンターテインメントに振った作品なのでぐいぐい読み進めてしまいます。
今敏監督のアニメ映画は国内外で評判になりファンも多いです。映画がおもしろかった人は、ぜひ原作も読んでみてください。
7位 七瀬三部作 130人
困ったことに「七瀬三部作」「七瀬シリーズ」と書いた人が130人もいました。必ずしも「家族八景」から読んだとは限らないので、これは別の一項目としました。筒井さんの唯一のシリーズ物と言われていますが、内容も雰囲気も七瀬自身も、まったく違うように感じます。
8位 にぎやかな未来 125人
文庫本の紹介には短篇集と書いてありますが、ショートショートと言ってもいいかもしれません。全41篇。表題作「にぎやかな未来」はいま読むと、その予見性にびっくり!私たちはまさにこの広告にあふれた世界に暮らしています。他にも筒井さんの商業誌デビュー作「お助け」、自主規制問題で断筆につながるきっかけとなった「無人警察」や、たった5行の「到着」など。
9人 富豪刑事 87人
この「富豪刑事」が、いまやったら一番人数の増えそうな作品だと思います。2020年にフジテレビでオンエアになった「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」はとても人気があり、DVDだけでなく関連グッズがたくさん発売されました。”筒井康隆コレクター”泣かせですね。原作は”お金を使った事件解決方法”が奇想天外でそこがおもしろさの一つでもあります。アニメをご覧になった方は、ぜひ原作も読んで、その違いにビックリしてください。
10位 旅のラゴス 85人
「旅のラゴス」が10位でした。以前、ファンクラブで好きな作品をあげる企画があり、上位に入ったのですが、筒井さんが「あまり売れなかったかわいそうな子」みたいなことをおっしゃったのでびっくりした覚えがあります。長くずっと売れ続け、ジブリで映画化?などという噂が出たこともありましたね。根強い人気のある作品だと思います。2022年10月29日から朗読ライブが行われるそうです。
さて、10位までの発表が終わりました。みなさんのファーストコンタクト作品は入っていたでしょうか。この10作で、1943人と全体の半分以上の人数を占めていますが、逆にまだ半分しかいっていないとも言えます。このあとなんと164位まであるんです。筒井さんの読者の多さと作品の豊富さを物語ってますね。また続きを紹介できたらと思っています。
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