1969年に発売された、山下洋輔トリオ最初のアルバム。
2022年12月7日にアナログ盤(LP)が復刻発売されます。すでに予約できないサイトもあるようですので、お早めに。
「DANCING古事記」について
そもそもは田原総一朗さん製作のドキュメンタリー番組。
1969年、全共闘全盛期、早稲田大学の大隈講堂からピアノ(スタインウェイ!)を運び出して、敵のアジトのど真ん中で山下洋輔トリオが演奏するという、とんでもない企画でした。
最初のレコードは、録音されたこの演奏を聴いた舞踏家の麿赤児さんや、作家の立松和平さんたちがレコードを作り、手売りしたそうです。
タイトル「DANCING古事記」は麿さん命名。
2022年7月12日には早稲田大学大隈講堂で「村上春樹 presents 山下洋輔トリオ 再乱入ライブ」が行われ、53年前と同じメンバーで同じ曲が演奏されました。
CD・LP情報
LPが再発売されますが、CDもいままで何度か再発版が出ています。売られているのは主に中古です。
CDは立松和平さんの「今も時だ」などが入ったブックレット付と、平岡正明さん解説付き紙ジャケット版があります。
他にもあるかもしれないので、購入の際はよく確認してください。
タイトル | DANCING古事記 |
発売 | 1969年? |
演奏 | 山下洋輔 ピアノ 中村誠一 テナーサックス 森山威男 ドラムス |
ライナーノーツ | ボックス版CD=立松和平、麿赤児、山下洋輔 紙ジャケット版CD=平岡正明 限定特典?復刻版LP=平岡正明 |
収録曲
A1.アジテーション
A2.テーマ
B1.木喰
トータル33分。元となったテレビ番組のナレーションでは「演奏時間1時間20分」と言っているので、全部は収録されていないようです。
山下洋輔さんも鼎談の中で「コミュニケーションをやった」とおっしゃってます。
実際、アルバムを聴くと、A2.テーマのあとに1分ぐらい「コミュニケーション」の冒頭が入っています。
2022年の「再乱入ライブ」では「ミナのセカンドテーマ」「グガン」も演奏されましたが、このあたりはどうなのでしょう。
全体の録音がもしどこかに存在するなら、完全版を聴きたいです。
ブックレット目次(立松和平、麿赤児、山下洋輔)
※このブックレットは貞練結社版CDに付属していると思いますが、はっきりわかりません。購入するときはよく確認してください。
- 熱烈な時代の表現/立松和平
- 今も時だ/立松和平
- 真相「今も時だ」/山下洋輔
- 風雲ジャズ帖/山下洋輔
- イッヒチゴイネルワイゼンビッテ/山下洋輔
- ラプラスのオックステイルブルース/山下洋輔
- 月の砂漠に嵐を呼んだ/山下洋輔
- テンプラ・ワシ爪/山下洋輔
- ごあいさつにかえて/麿赤児
- 鼎談 天賦典式/立松和平 麿赤児 山下洋輔
- 子供に育てられた/立松和平
- インドへの手紙/立松和平
- わが家の子育て/立松和平
- DANCING古事記縁起(上・下)/立松和平
- あとがき/山下洋輔
これを読むと、立松さんは、1972年の小説「今も時だ」のあと、山下さんと知り合って、そこからレコードを作ったということなので、レコードの発売は1969年ではなさそうです。
立松さん、麿さん、山下さんの鼎談の内容、ヒドすぎておもしろすぎる!
diskunionによるLP予告動画(YouTube)
2022年12月7日に発売されるアナログ盤のOfficial Trailerです。
「バリケードの中のジャズ~ゲバ学生対猛烈ピアニスト」
東京12チャンネルプロデューサーだった田原総一朗さんに問われて、思わず「ピアノを弾きながら死ねたらいい」と言ったことに、田原さんが「じゃあ俺が殺してやる」と企画したドキュメンタリー番組。
これだけで、すごいボリュームになるので、また別のページに書きます。
村上春樹 presents 山下洋輔トリオ 再乱入ライブ
2022年7月12日
村上春樹 presents 山下洋輔トリオ 再乱入ライブ
@早稲田大学大隈講堂
こちらも、ものすごい情報量です。専用ページを作ります。