山下洋輔さんのソロアルバム『スイングしなけりゃ意味がない』（It Don't Mean a Thing）が大好きで本当に何度も聴いているのですが、最後を飾るのが「回想」（Memories）。とてもロマンティックでメロディアスな曲です。
私はこれをずっとスタンダード曲だと思っていました。そもそもジャズの曲をほとんど知らないせいもあるのですが…。
あるときジャケットのクレジットを見て、あれ、E.Hayashiと書いてある、林栄一さん？とびっくりしました。トリオではなくソロピアノのアルバムでしたから、なおさら意外だったのだと思います。
何かの機会に山下洋輔さんにうかがったところ、トリオ解散のときに林栄一さんが作った曲だということで、さらに印象深い曲となっていました。
昨日10月28日に行われたコンサート「トリオ座」＠新宿ピットインでこの曲が演奏されました。
林栄一(as)、國仲勝男(b)、小山彰太(ds) ゲスト：山下洋輔(p)
いままで上記CD以外で聴いたことがなかったので、うれしい驚きです。
MCで林栄一さんが曲の成り立ちを語っていらしゃいました。山下トリオ解散ツアーの中で徐々にできていって、最後、佐渡のライブハウスで完成した、それを山下さんが気に入ってソロピアノのアルバムにも使ってくれた、というようなお話でした。詳しい内容と素晴らしい演奏はぜひ、ピットインのストリーミングで。なんと一か月1000円で合わせて２カ月間ほどの演奏が聴き放題です！
サイン会は大盛況であきらめましたが、もし可能だったら「山下トリオの思い出はあんなにロマンティックだったのですか」と聞いてみたかった（笑）
CD『スイングしなけりゃ意味がない』（It Don't Mean a Thing）は現在入手困難のようです。大好きなアルバムなので、また再発されることを願っています。
第４期 山下洋輔トリオ（山下洋輔、武田和命、小山彰太、林栄一）のアルバムは『イン・ヨーロッパ 1983』。昨日演奏された Strawberry Tune も入っていますし、Picasso で「回想」につながる林栄一さんの演奏が聴けるかも。
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