今日10/14(金)におこなわれた《茂木大輔企画プロデュース「ベートーヴェンとナポレオン:激動の時代の音楽家」》オンライン配信で観ました。何と言っても茂木さんが対談して、仕切って、MCして、指揮して、時間管理してと走り回っている姿に驚嘆。なんというエネルギー!
5月に聴いた九響(茂木大輔&山下洋輔)
5月に福岡で九響版を聴きましたが、それとはまた全然違うコンサートでした。
ベートーヴェンとナポレオン
クラシックの知識、素養のない私には、対談でその曲の解説やエピソードを教えてもらってから演奏を聴けるのはうれしかったです。ナポレオンに曲を捧げようとしていたベートーヴェンが、彼が皇帝になったことに怒って”ボナパルト”と書かれた表紙を破り捨てた!でも、「愛弟子がニュースを伝えたとたん目の前で破った」というのは違うだろうと平野先生。これはあれですね、山下さんがおっしゃる”話はおもしろいほうが残る”理論の実例かも。平野先生はまだまだしゃべり足りなさそうでした。そういえば以前、こんな企画もありましたね。
平野昭先生と山下洋輔さんが2020年(ベートーヴェン生誕250年)におこなった対談。動画もたくさん入ってます。「ベートーヴェンはジャズ?」音大入試で弾いたピアノソナタ第6番や第九の二楽章など、とてもおもしろいのでぜひ!
「英雄」はやっぱりかっこいい曲🤩 ナポレオンは聴いたのかな?だとしたらどんな反応だったんだろう。
「クロイツェル・ソナタ」でベートーヴェンはヴァイオリンソナタの傑作ができたと満足し、その後10年書かなかったというお話も印象に残ってます。この曲はたぶん初めて聴きました。途中、邪魔が入ったので、あとでもう一度アーカイブを見ます。自宅視聴はこれが困る…。
なぜか「筒井康隆」「バブリング創世記」というワードが
そして5分の休憩後(お客さんも忙しい)、茂木さん、山下さん、平野先生のトーク開始。即興演奏が得意、権威(既成のもの)を壊すというベートーヴェンとの共通点から、山下さんが50年前にフリージャズをやり始めたころの話や、日本公演のときのジョン・コルトレーンの話などがありました。ここで平野先生がされた話が最高だったんです。そのころ大学生だった平野先生の先生が山下洋輔、筒井康隆好きで、講義で「バブリング創世記」をちゃんと読めるか、というのがあったと。それを聞いた山下さんは大受け、茂木さんは「ドンドンはドンドコの…」と、見ていてとてもうれしいシーンでした。
山下さんが、タモリをイタコとして呼び出したベートーヴェンと対決する爆笑対談収録の『超時間対談』(集英社文庫)は現在入手困難かもしれない。最近(と言っても2年前)の『kotoba 2020年秋号』にも再録されたと思うけど、こちらも古本ですね。
超時間対談 (集英社文庫) 田中 小実昌 https://www.amazon.co.jp/dp/4087508471/ref=cm_sw_r_tw_dp_B7MM7360F5JE2SCC4MYT
kotoba2020年秋号 https://www.amazon.co.jp/dp/B08FNV2MZ7/ref=cm_sw_r_tw_dp_1PVGRNZ5X2GPQFX3JP9P
ラプソディ・イン・ブルーにベートーヴェン乱入
そして演奏は「ウェリントンの勝利」からガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」になったはずが、山下さんのイタコ効果で「運命」「田園」「第九」もしかしたら他にもあったかもしれないけど、ベートーヴェンが乱入。混沌とした中、みんなのフリー演奏パワーで、無事、あちらの世界にお戻りいただきました。そこから聴こえてきた「ラプソディ~」の美しいこと。
山下さんご退場の後、「ウェリントンの勝利」に戻ったんですよね?そういえば、出てきたはずのイギリス国歌がわからなかった。もう一度聴かなくちゃ。アンコールは「のだめカンタービレ」でおなじみの交響曲第7番(ベト7)でした。
アーカイブ配信は今月中見られるみたいだけど、購入もまだできるのでしょうか。
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